updated_at: 2026/3/28
CTO・VPoE・EM採用を成功させるエンジニアリングマネージャー採用ガイド
エンジニアリングマネージャー採用の要件定義から選考・口説き方まで実践ノウハウを徹底解説
TL;DR(この記事の要約)
エンジニアリングマネージャー(EM)は技術力・マネジメント力・事業理解の3軸で評価が必要
転職市場に出てこない「潜在層」へのアプローチが採用成功のカギ
選考では「過去の意思決定プロセス」を深掘りするケース面接が有効
年収だけでなく「裁量・技術的チャレンジ・組織づくりの面白さ」で口説く
入社後90日のオンボーディング設計が定着率を大きく左右する
導入:このページでわかること
「シニアエンジニアは採用できるのに、マネージャークラスがどうしても採れない」
スタートアップの経営者や人事担当者から、こうした相談を受けることが増えています。事業が成長フェーズに入り、エンジニア組織を10人・20人と拡大していくとき、最初にぶつかる壁がエンジニアリングマネージャー(EM)の採用です。
CTO、VPoE、テックリード、エンジニアリングマネージャー――呼び方は企業によって様々ですが、共通するのは技術と組織の両方を見られる人材が圧倒的に不足しているという現実です。
この記事では、以下のポイントを実践的に解説します。
EM・VPoE・CTOの役割の違いと、自社に必要なポジションの見極め方
要件定義のフレームワーク
候補者を見つけるチャネルとアプローチ手法
選考プロセスの設計と面接での見極め方
オファー・クロージングの戦略
入社後のオンボーディング
エンジニア採用支援の現場で培った知見をもとに、具体的なアクションに落とし込んでいきます。
CTO・VPoE・EMの役割の違いと自社に必要なポジション
エンジニアリングマネージャー採用で最初にやるべきことは、自社が本当に求めている役割を明確にすることです。「EMがほしい」とだけ言っても、候補者には伝わりません。
役割の定義
ポジション | 主な責任範囲 | レポートライン |
CTO | 技術戦略の策定、プロダクトアーキテクチャの最終意思決定、経営チームとの橋渡し | CEO直属 |
VPoE | エンジニア組織全体のマネジメント、採用・育成・評価制度の設計、開発プロセスの最適化 | CTO or CEO |
EM | チーム(5〜10名程度)のピープルマネジメント、プロジェクト推進、メンバーの成長支援 | VPoE or CTO |
テックリード | 技術的な意思決定、コードレビュー、アーキテクチャ設計(マネジメント責任は限定的) | EM or CTO |
フェーズ別の優先ポジション
シード〜シリーズA(エンジニア1〜5名): CTOもしくはテックリードが兼任で十分なことが多い
シリーズA〜B(エンジニア5〜15名): 専任EMの採用を検討すべきタイミング。CTOがマネジメントに時間を取られ、技術的な意思決定の質が下がり始める
シリーズB以降(エンジニア15名〜): VPoEの採用が視野に入る。複数チームのマネジメント体制を構築する段階
自社に必要なポジションを見極める3つの質問
自社にどのポジションが必要かを判断するために、以下の質問に答えてみてください。
「今、最も時間を取られている業務は何か?」 → 技術的な意思決定に時間を取られているならテックリードかCTO、ピープルマネジメントに時間を取られているならEMかVPoEが必要
「エンジニア組織の人数は?」 → 5名以下ならCTO兼任で十分、5〜15名なら専任EM、15名以上ならVPoE+EM体制を検討
「採用後にその人に最初にやってほしいことは?」 → 技術戦略の策定ならCTO、採用・評価制度の整備ならVPoE、チームの生産性向上ならEM
重要なのは、今の課題に合ったポジションを採用することです。「とりあえずCTO」で採用すると、実は必要だったのはVPoE的な組織マネジメントだった、というミスマッチが起きがちです。求人票の書き方で迷ったら「エンジニアが応募したくなる求人票(JD)の書き方完全ガイド」も参考にしてください。
要件定義のフレームワーク:技術力×マネジメント力×事業理解
EM採用で失敗する企業の多くは、要件定義が曖昧なまま選考を始めています。以下の3軸で要件を整理しましょう。
軸1:技術力
自社の技術スタックへの理解度: 完全一致は求めなくてよいが、隣接技術の経験は必要
アーキテクチャ設計の経験: マイクロサービス、モノリス、それぞれのトレードオフを語れるか
技術的負債への対応経験: 事業成長と技術的健全性のバランスをどう取ってきたか
ポイントは「自分でコードを書けるか」ではなく、技術的な意思決定の質を担保できるかです。
軸2:マネジメント力
ピープルマネジメント経験: 直接マネジメントしたチームの規模と期間
採用・育成の実績: 採用した人数、育成したメンバーの成長実績
組織設計の経験: チーム分割、ロール定義、評価制度の設計経験
コンフリクト解決: チーム内・チーム間の対立をどう解決してきたか
軸3:事業理解
プロダクト志向: 技術だけでなくビジネスインパクトを考えられるか
ステークホルダーとの連携: PdM、デザイナー、ビジネスサイドとの協業経験
経営視点: 予算管理、ROI、採用計画の策定経験
要件の優先順位をつける
全てを満たす候補者はほぼ存在しません。Must(必須)・Want(歓迎)・Nice to have(あれば嬉しい) の3段階で優先順位をつけましょう。
一般的には、マネジメント力 > 事業理解 > 技術力の順で優先するスタートアップが多いですが、CTOポジションでは技術力の優先度が上がります。
要件定義シートのテンプレート
実際に使えるフォーマットを示します。
評価軸 | Must(必須) | Want(歓迎) | Nice to have |
技術力 | Webアプリケーション開発5年以上 | クラウドインフラの設計経験 | AI/ML領域の知見 |
マネジメント | 5名以上のチームマネジメント2年以上 | 採用面接の設計・運用経験 | 評価制度の設計経験 |
事業理解 | toB SaaSプロダクトの開発経験 | PdMとの協業経験 | P/L管理の経験 |
このシートを採用に関わる全員で共有し、評価のブレを防ぎます。面接官ごとに異なる基準で評価してしまうのは、EM採用の典型的な失敗パターンです。
候補者を見つける5つのチャネルと実践テクニック
EM・VPoEクラスの人材は、転職市場にほとんど出てきません。求人サイトに登録して待つだけでは採用できないポジションです。
1. リファラル(社員紹介)
最も成功率が高いチャネルです。特にCTOやVPoEクラスは、信頼関係がベースになるため、知人経由の紹介が圧倒的に有効です。リファラル制度の設計については「エンジニア採用を加速させるリファラル制度の作り方と成功事例」で詳しく解説しています。
実践テクニック:
全社ミーティングで「こんな人を探している」と具体的に共有する
「紹介してほしい」ではなく「この人に会いたい」と個人名で依頼する
リファラル報酬は通常の2〜3倍に設定する(マネージャークラスは採用インパクトが大きい)
2. ダイレクトスカウト
LinkedIn、BizReach、Forkwell等のプラットフォームでの直接アプローチ。EMクラスは毎日大量のスカウトを受けているため、差別化が重要です。スカウトメールの書き方については「エンジニア採用を成功に導くスカウト戦略と返信率アップの秘訣」も参考にしてください。
実践テクニック:
CEOや現CTOから直接メッセージを送る(人事からではなく)
相手のブログや登壇資料を読んだうえで、具体的に「なぜあなたか」を伝える
最初から「選考」ではなく「情報交換」として声をかける
3. 技術コミュニティ・カンファレンス
エンジニアリングマネジメントに関する勉強会やカンファレンスは、潜在候補者と出会う絶好の機会です。
活用すべきコミュニティ例:
Engineering Manager Meetup
各種テックカンファレンスのマネジメントトラック
Podcast・ブログなどの発信者
4. エグゼクティブサーチ(ヘッドハンティング)
CTO・VPoEクラスの採用では、エグゼクティブサーチ会社の活用も選択肢に入ります。フィーは年収の30〜35%が一般的で高額ですが、候補者の質とマッチング精度で元が取れるケースも多いです。
5. 副業・アドバイザーからの転換
いきなり正社員採用ではなく、まず副業やアドバイザーとして関わってもらい、相互理解を深めてからフルタイムのオファーを出すアプローチです。
メリット:
実際の仕事ぶりを見てから判断できる
候補者側もカルチャーフィットを確認できる
ミスマッチのリスクが大幅に減る
チャネル別の期待値と使い分け
チャネル | 候補者の質 | スピード | コスト | おすすめフェーズ |
リファラル | 高い | 不確実 | 低い | 全フェーズ |
ダイレクトスカウト | 中〜高 | 1〜3ヶ月 | 中程度 | シリーズA以降 |
コミュニティ | 高い | 3〜6ヶ月 | 低い | 中長期 |
エグゼクティブサーチ | 高い | 2〜4ヶ月 | 高い | CTO/VPoE |
副業→転換 | 高い | 3〜6ヶ月 | 中程度 | 全フェーズ |
多くの場合、複数チャネルを並行して進めるのが現実的です。「3ヶ月以内に採用する」という前提で動くなら、全チャネルを同時に走らせましょう。母集団形成の全体像については「エンジニア採用の母集団形成ガイド」も参考になります。
選考プロセスの設計と面接での見極めポイント
EM・VPoE候補者は他社からも引く手あまたです。選考プロセスが長すぎると離脱されます。全体を2〜3週間、面接は3回以内に収めるのが理想です。
推奨する選考フロー
カジュアル面談(30〜60分): CEO or CTOとの1on1。ビジョン・課題を共有し、候補者の興味を確認
ケース面接(60〜90分): 実際の組織課題をベースにしたケーススタディ
チームメンバーとの面談(60分): カルチャーフィットの確認、現場メンバーとの相性
オファー面談: 条件提示とクロージング
ケース面接の設計
EMの選考で最も重要なのがケース面接です。過去の経験を聞くだけでなく、自社の実際の課題を題材にしたケーススタディを実施することで、思考プロセスと判断力を見極めます。
ケース例1:チーム分割の意思決定
「現在8名のエンジニアチームが1つあり、プロダクトが2つに分かれています。チームを分割すべきか、どう判断しますか?」
ケース例2:技術的負債への対処
「レガシーなモノリスアプリケーションのリアーキテクチャを提案されていますが、事業サイドからは新機能開発の優先を求められています。どうバランスを取りますか?」
ケース例3:パフォーマンス課題への対応
「チームに技術力は高いがコミュニケーションに課題があるメンバーがいます。チームの生産性に影響が出始めています。どう対応しますか?」
見極めるべき5つのシグナル
意思決定の透明性: 「なぜその判断をしたか」を論理的に説明できるか
トレードオフの認識: メリット・デメリットの両面を考えているか
人への関心: メンバーの成長やキャリアに本気で向き合っているか
自己認識: 自分の強み・弱みを正確に把握しているか
学習姿勢: 過去の失敗から何を学んだかを具体的に語れるか
リファレンスチェックの活用
EMクラスの採用では、リファレンスチェックが非常に有効です。候補者の過去のマネジメントスタイルや成果を、元同僚や元部下から客観的に確認できます。
リファレンスチェックで聞くべき質問:
この方のマネジメントスタイルを一言で表すと?
チームのモチベーションを上げるためにどんな工夫をしていましたか?
困難な意思決定を迫られた場面で、どのように対処していましたか?
もう一度一緒に働きたいと思いますか?その理由は?
リファレンスチェックは候補者の同意を得たうえで実施してください。実施のタイミングは最終面接後・オファー前が一般的です。
避けるべき選考の落とし穴
コーディング試験の強要: EMに対してアルゴリズム問題を出すのは候補者体験を著しく損ねる。技術力はアーキテクチャ議論やシステムデザインで見極める
面接官の準備不足: EMクラスの候補者は面接官の質を厳しく見ている。評価基準を事前にすり合わせること
意思決定の遅さ: 面接後3営業日以内にフィードバックを返すのが最低ライン
オファー・クロージング戦略:年収だけでは口説けない
EMクラスの候補者は、年収だけで転職先を決めません。むしろ、年収以外の要素でどれだけ魅力を伝えられるかが勝負です。
年収の相場感
一般的に、2026年時点でのエンジニアリングマネージャーの年収レンジは以下の通りです(東京エリア、スタートアップの場合)。報酬設計の考え方については「エンジニア採用で勝つための報酬設計と年収戦略の完全ガイド」で体系的に解説しています。
ポジション | 年収レンジ(目安) |
EM | 800万〜1,200万円 |
VPoE | 1,000万〜1,500万円 |
CTO | 1,200万〜2,000万円+ストックオプション |
※企業フェーズ、資金調達状況、候補者の経験によって大きく変動します。あくまで参考値として捉えてください。
年収以外で訴求すべき5つの要素
1. 裁量の大きさ 「組織設計を0から任せる」「技術選定の最終決定権がある」など、大企業では得られない裁量をアピールする。
2. 技術的チャレンジ 「このスケールの課題を解決できるのは今のフェーズだけ」というユニークな技術課題を具体的に伝える。
3. 組織づくりの面白さ 「10人の組織を50人にする過程をリードできる」という成長フェーズならではの魅力。EMにとっては最大のキャリア資産になる。
4. 経営との距離の近さ CEOと直接議論できる環境は、大企業のEM経験者にとって大きな魅力。経営会議への参加、事業戦略へのインプットなど。
5. ストックオプション・株式報酬 現金報酬だけでなく、アップサイドの可能性を提示する。特にシリーズA〜Bのスタートアップでは重要な訴求材料。
クロージングのタイムライン
面接終了後24時間以内: 候補者に感想を確認し、懸念点をヒアリング
48時間以内: オファーレターを送付
オファー面談: CEOまたはCTOが直接条件を説明し、ビジョンを再度共有
1週間以内: 回答期限を設定(ただし急かしすぎない)
回答を待つ間にも、候補者の懸念に対して追加情報を提供し続けることが重要です。「現メンバーとのランチ」「オフィス見学」など、入社後のイメージを具体化する機会を作りましょう。クロージング全般のノウハウは「エンジニア内定辞退を防ぐ!承諾率を高めるクロージング完全ガイド」でも詳しく扱っています。
入社後90日のオンボーディング設計
EMの採用は、入社がゴールではありません。最初の90日をどう過ごすかが、その後の成果と定着を大きく左右します。オンボーディング全般については「エンジニアのオンボーディング完全ガイド」も併せてご覧ください。
最初の30日:観察と理解
全チームメンバーとの1on1を実施(各30分)
既存の開発プロセス・ツール・文化を理解する
大きな変更は加えず、まず「聞く」に徹する
CEOやCTOと週次で1on1を行い、期待値をすり合わせる
31〜60日:小さな改善の実行
観察期間で見つけた「すぐ改善できること」に着手する
チームの信頼を獲得するために、まず小さな成功体験を作る
中長期のロードマップのドラフトを作成する
採用活動にも参加し、チームビルディングを開始する
61〜90日:本格的な組織づくり
評価制度・キャリアパスの見直しに着手する
チーム構成やプロセスの改善を本格化する
90日レビューで成果と課題を振り返る
次の四半期の目標を設定する
オンボーディングで注意すべきポイント
現CTOとの役割分担を明確にする: 特にVPoE採用の場合、CTOとの境界が曖昧だとコンフリクトが起きやすい
既存メンバーへの配慮: 「外部から偉い人が来た」という警戒心を和らげるために、CEOから事前に採用の背景と期待を全社共有する
早すぎる組織変更を避ける: 信頼関係なしに組織を変えると反発を招く。最低30日は観察期間を設ける
成果指標を事前に合意する: 「何をもって成功とするか」が曖昧だと、EMも経営側もフラストレーションが溜まる。90日後に評価する具体的なKPI(例:チーム満足度、デリバリー速度、採用人数)を入社前に合意しておく
EMの離職を防ぐリテンション施策については「エンジニアの離職を防ぐ!定着率を高めるリテンション実践ガイド」も参考にしてください。
EM採用でよくある失敗パターンと対策
失敗1:技術力だけで採用してしまう
優秀なシニアエンジニアを昇格させたり、技術力が高い人をEMとして採用したりするケース。技術力とマネジメント力は全く別のスキルです。
対策: 面接でマネジメント経験を具体的に深掘りする。「チームで成果を出した経験」ではなく「メンバーに成果を出させた経験」を聞く。
失敗2:カルチャーフィットを軽視する
スキルや経験は申し分ないのに、組織のカルチャーと合わずに早期離職してしまうケース。
対策: 選考過程で現場メンバーとの面談を必ず入れる。候補者にも「この組織で働く自分」をイメージしてもらう機会を作る。
失敗3:期待値のすり合わせ不足
「組織を変えてほしい」と言って採用したのに、実際には変更への抵抗が強く何も動かせない、というケース。
対策: 入社前に「最初の90日で期待すること」「1年後のゴール」を書面で合意する。CEOから全社に対してEMの役割と権限を明確に伝える。
失敗4:採用スピードが遅すぎる
良い候補者に出会っても、社内の意思決定に時間がかかり、他社にオファーを出されてしまうケース。
対策: 選考開始前に「誰が最終意思決定者か」「予算の上限はいくらか」を決めておく。面接後48時間以内にオファーを出せる体制を作る。
失敗5:ポジションの定義が曖昧
「何でもやってほしい」という採用は、候補者に不安を与え、入社後のミスマッチも起きやすい。
対策: 前述の要件定義フレームワークで、最低限Must要件を3つに絞って明確にする。
FAQ(よくある質問)
Q1. EMを社内昇格で育てるのと外部採用するのでは、どちらが良いですか?
どちらにもメリットがあります。社内昇格はカルチャーフィットが確実で、メンバーからの信頼もあります。一方、外部採用は新しい視点やベストプラクティスを持ち込めます。一般的には、組織が急拡大するフェーズでは外部採用が有効です。社内にマネジメント経験者がいない場合も、ロールモデルとして外部人材を入れる価値は大きいです。
Q2. CTOとVPoEは両方必要ですか?
組織の規模によります。エンジニアが20名以下であれば、CTOが両方の役割を兼ねることが多いです。20名を超えてくると、技術戦略(CTO)と組織マネジメント(VPoE)を分離したほうが、それぞれの領域に集中できます。
Q3. EM採用にどのくらいの期間を見込むべきですか?
一般的に3〜6ヶ月はかかると考えてください。CTO・VPoEクラスになると6ヶ月以上かかることも珍しくありません。早めに動き始めることが重要です。「組織が壊れてから採用する」のではなく、「壊れる前に先手を打つ」意識が必要です。
Q4. 年収提示額が市場相場より低い場合、どうすれば良いですか?
現金報酬だけで勝負する必要はありません。ストックオプション、裁量の大きさ、技術的チャレンジ、リモートワークなどの非金銭報酬で総合的な魅力を高めましょう。また、入社後のパフォーマンスに応じた昇給プランを提示するのも有効です。
Q5. 未経験のEMを採用しても大丈夫ですか?
テックリードからEMへの転身を目指す候補者は、潜在能力は高いことが多いです。ただし、マネジメント未経験者を採用する場合は、外部メンターやコーチングなどのサポート体制を整えてください。また、最初から大きなチームを任せるのではなく、3〜5名の小チームからスタートするのが安全です。
Q6. EM採用で避けるべきレッドフラッグは何ですか?
以下のシグナルには注意してください。
「前職のメンバーが全員優秀だった」と語る(自分のマネジメントの影響を語れない)
失敗経験を聞いても具体的なエピソードが出てこない
技術的な議論で「それは部下に任せていた」と繰り返す
メンバーの成長よりも自分の成果を中心に話す
Q7. リモートワーク中心の組織でもEM採用は可能ですか?
可能です。むしろリモートワークを前提にすることで、地理的な制約なく優秀な候補者にアプローチできます。ただし、リモート環境でのマネジメント経験がある候補者を優先するか、リモートマネジメントのスキルを選考で確認しましょう。
まとめ・次のアクション
エンジニアリングマネージャーの採用は、エンジニア採用の中でも特に難易度が高い領域です。しかし、適切な準備と戦略があれば、スタートアップでも優秀なEMを採用できます。
今日からできる3つのアクション:
自社のフェーズに合ったポジションを定義する: CTO・VPoE・EMのどれが今必要か、役割を明文化する
要件定義を3軸で整理する: 技術力・マネジメント力・事業理解のMust要件を書き出す
候補者リストを作成する: リファラル・ダイレクトスカウト・コミュニティの3チャネルで候補者を20名リストアップする
EMの採用は時間がかかります。「必要になってから動く」では遅いのです。組織拡大を見据えて、今から準備を始めましょう。
エンジニア採用でお困りの方は、Tech Cellarにご相談ください。エンジニア出身の採用コンサルタントが、EM・VPoEクラスの採用戦略設計からスカウト実行まで伴走します。