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Tips エンジニア採用のヒント

公開: 2026/5/26

転職ドラフトでエンジニア採用完全ガイド|指名・年収提示・運用術

年収提示型スカウト「転職ドラフト」を使って審査通過エンジニアを採用する完全ガイド

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転職ドラフトでエンジニア採用完全ガイド|指名・年収提示・運用術

Startup Life Illustration

転職ドラフトは「スカウト時に年収を提示する」という他媒体にない仕組みで、面談承諾率が平均30.6%と高水準を維持するエンジニア特化型の採用サービスだ。登録エンジニアは独自審査(合格率約40%)を通過した即戦力層のみで、面談後の無駄なすり合わせが少ない。しかし「指名を送れば採れる」という媒体ではなく、年収提示の精度・指名文の質・開催タイミングへの理解がなければ費用対効果が出ない。採用支援の実務で転職ドラフトを複数社で活用してきた経験から、登録から採用まで一気通貫で解説する。

「転職ドラフトに申し込んだが、指名しても面談承諾が全然来ない」——ドラフトを使い始めた採用担当者から一番多く聞く悩みだ。返信率90%という数字だけ見て「楽に採れる」と思って入ると、現実とのギャップに驚く。転職ドラフトは「仕組みを理解して正しく使う」媒体であり、年収提示・指名文・候補者選定の3点セットが揃って初めて効果を発揮する。

このページでわかること

  • 転職ドラフトの仕組みと他媒体との根本的な違い

  • 料金体系とROI算定の考え方

  • 審査通過エンジニアの特徴と候補者の見極め方

  • 指名文の書き方と年収提示額の決め方

  • 面談承諾率を上げる運用テクニック

  • スタートアップが大手に勝つための戦略

  • 転職ドラフトを軸にした媒体ミックスの設計

TL;DR(要点まとめ)

  • 年収提示型スカウト:指名時に年収を示す入札型のため候補者の意思決定が早く、承諾後の条件交渉が少ない

  • 審査通過エンジニアのみ:合格率約40%の独自審査で即戦力層が集まる。「量より質」の媒体

  • 月1回の開催イベント:指名可能期間は2週間。短期集中型のため社内体制の整備が先決

  • 勝負は指名文の質:年収だけでなく「なぜあなたに指名したか」の個別メッセージが承諾率を左右する

  • スタートアップに有利な構造:大手が自社年収テーブルに縛られる中、意思決定の速さで勝てる

1. 転職ドラフトとは何か|他媒体との根本的な違い

転職ドラフトは株式会社リブセンスが運営するITエンジニア向けのスカウト採用サービスだ。サービス名の由来は野球のドラフト制度で、企業がエンジニアに年収付きで「指名」を送る競争入札型の仕組みが最大の特徴。

通常のスカウト媒体との構造的な違い

一般的なスカウト型媒体(BizReachGreenなど)は「企業がスカウトを送る→エンジニアが返信する(または無視する)」という一方通行の構造だ。転職ドラフトは開催イベントに参加したエンジニアに対して、企業が年収提示付きの指名を送る仕組みで、候補者も「この指名に応じるかどうか」を能動的に判断する。

一番の違いは返信の前提が違うことだ。通常スカウトは「ちょっと見てみようかな」というライトな接触から始まるが、転職ドラフトの指名承諾は「この年収と仕事内容で話を聞く気がある」という意思表示を伴う。そのため面談の質が根本的に高くなる。

項目

転職ドラフト

BizReach

Green

Findy

返信率の傾向

返信率約90%

低め

10〜20%

マッチ後80%以上

年収提示タイミング

スカウト時

内定時

内定時

内定時

候補者の質担保

独自審査あり

なし

なし

GitHub偏差値

開催頻度

月1回・2週間

常時

常時

常時

主な層

転職顕在層・ハイレイヤー

転職顕在層・ハイレイヤー

Web系・中堅

Web系・若手〜ミドル

審査通過エンジニアだけが参加できる

転職ドラフトに参加できるエンジニアは、専門チームの審査を通過した人材のみだ。合格率は約40%で、審査の主な観点はプロジェクト実績・スキルセット・職種経験の深さ。スクール卒や実務経験が浅い層は弾かれ、実務3年以上の即戦力層が中心になる。

筆者がスカウト支援の現場で感じる転職ドラフトの特徴は「候補者のレジュメの密度が高い」ことだ。審査段階でレジュメのフィードバックが入るため、他媒体と比べて職務経歴の記載が具体的で、スクリーニングにかかる時間が短い。

2. 料金体系とROI算定の考え方

転職ドラフトの料金体系は大きく2つの費用で構成される。

基本料金と成功報酬

  • 基本利用料:50万円/年

  • 成功報酬(正社員採用):160万円

  • 成功報酬(業務委託採用):30万円

他の人材紹介サービス(紹介手数料が年収の30〜35%が多い)と比較すると、年収800万円のエンジニアを採用した場合、紹介会社経由なら240〜280万円の手数料が発生するのに対し、転職ドラフトは年間利用料50万円+成功報酬160万円で計210万円となる。年に2名以上採用できれば人材紹介より低コストになる計算だ。

ROI算定の考え方

実際にROIを試算するには以下の要素を整理する。

  1. 年間採用目標人数:転職ドラフトで採用したい人数

  2. 採用単価:(基本利用料+成功報酬×採用人数)÷採用人数

  3. 比較対象:人材紹介・他のスカウト媒体の採用単価

  4. 工数:ドラフト開催ごとの社内工数(レジュメ確認・指名文作成・面談調整)

採用支援の現場で感じる転職ドラフトの「隠れたコスト」は社内工数だ。月1回の開催に向けて候補者を絞り込み、年収提示額を経営・現場と合議して指名文を個別に作成する。この作業を担当者1人が短期間でこなすのは現実的に難しく、エンジニアや経営層の巻き込みが必要になる。

3. 候補者(レジュメ)の読み方と見極め方

転職ドラフトのレジュメは審査を経ているため、他媒体と比べて情報量が多い。採用担当者が見るべきポイントを整理する。

プロジェクト実績欄の読み方

転職ドラフトのレジュメはプロジェクトの詳細記載が求められる形式になっており、使用技術・担当範囲・チーム規模・成果を読むことができる。採用担当者が特に注目すべきは以下だ。

技術スタックの深さ:単に「React, TypeScript使用」と書いてあっても、「Next.js App Router を用いたECサイト再構築、パフォーマンス改善でLCP 4.8s→1.2sを達成」のような具体的な成果が書けているかどうかで実力の差がわかる。

チームサイズと役割の変化:3〜5人規模で動いていたエンジニアが、10人規模のプロジェクトでリードを担ったような経験の変化は成長速度を示す。自社が求める規模感とのフィットも確認する。

課題解決の文脈:何の課題を解決するために技術選定・設計をしたかが記載されているかどうか。技術ありきではなくビジネス課題に向き合った経験があるかどうかは、入社後のパフォーマンスに直結する。

指名すべき候補者の優先度設計

転職ドラフトは1回の開催で指名できる数に上限があるため、候補者を絞り込む基準を事前に設計しておく必要がある。

最優先指名:自社技術スタックと一致する実務経験3年以上、かつ直近プロジェクトが自社課題と親和性が高い候補者。

次点指名:技術スタックは若干異なるが成長速度・問題解決力が高そうな候補者。年収の伸び幅を大きく取れる場合は積極的に指名する価値がある。

見送り基準:直近2〜3年で転職回数が多いかつ各社の在籍期間が短い(1年未満の転職を繰り返している)、自社開発フェーズと合わない経験のみ(大規模保守のみの経験に対してスタートアップのゼロイチを求める等)。

4. 年収提示額の決め方

転職ドラフトの最大の特徴が、指名時に年収を提示することだ。内定オファーではなく「指名(スカウト)の段階で年収を示す」という点で、候補者の意思決定が加速する。しかし、年収提示を誤ると「見向きもされない」か「見合わない指名を送ってしまう」かの両極端になる。

市場年収の把握と水準設定

転職ドラフトで過去に指名がついた年収帯は、プラットフォーム上でおおよその傾向が確認できる。2024年時点で、ドラフト上の800万円以上の指名は全体の41.8%と、2020年の16.1%から約2.6倍に増加している(転職ドラフト公式データより)。ハイレイヤー採用へのシフトが著しく、700万円以下の指名は相対的に目立ちにくくなっている。

筆者の現場感覚では、以下が現実的な目安だ。

経験年数

現実的な指名年収帯

備考

3〜5年(一般的なWeb系)

600〜750万円

市場標準。競合が多い

5〜8年(リード経験あり)

750〜1000万円

スタートアップとの競合が激化

10年以上(アーキテクト・EM経験)

1000万円〜

大手と真正面から勝負する必要あり

年収交渉の余地を設計する

転職ドラフトには「90%ルール」と呼ばれる慣行がある。指名時の提示年収に対して、内定時には90%以上の年収を保証するという文化だ(契約上の義務ではなく業界慣行)。この前提で指名額を設計するなら、自社が内定時に出せる最大額の90%相当を指名額に設定するのが正直な運用だ。

「低めに出しておいて後で上げる」という戦略はドラフトの文化と相性が悪く、面談承諾後の交渉で候補者の印象を悪化させる原因になる。

自社テーブルと市場の乖離が大きい場合

既存社員の年収テーブルと市場相場に乖離がある場合、転職ドラフトでの採用は「新規採用者の処遇設計を見直す機会」として経営にプレゼンするのが有効だ。「ドラフトで採用するには〇〇万円の指名が必要だが、既存メンバーとの逆転が起きる」という事実を数字で示すことで、報酬テーブルの見直し議論を促進できる。

5. 指名文の書き方|承諾率を左右する3要素

スカウト返信率90%という数字はあくまで「承諾した候補者が返信する割合」であり、指名自体の承諾率(面談承諾率)は平均30.6%だ。同じエンジニアに複数社が指名を送り競合する中で、自社への面談承諾を勝ち取るのが真の勝負所となる。

転職ドラフトの公式レポート(転職ドラフトReport)によると、指名承諾に強く影響するのは「指名理由の納得感」「カルチャー・働き方の説明」「将来のキャリア展望の提示」の3点だ。

①指名理由の納得感(最重要)

「あなたのキャリアを拝見し、ぜひお会いしたいと思い指名しました」——この種の定型文は候補者に「どうせテンプレ」と見透かされる。転職ドラフトで指名承諾率が高い文は、具体的にどのプロジェクト・どのスキルに着目したかを書いている。

効果的な書き方の例:

直近のプロジェクトで「BtoBSaaSのAPI設計を担当し、レスポンスタイムを改善」とある点に注目しました。弊社は現在〇〇機能の負荷対策が急務で、同様の課題解決経験がある方と一緒に取り組みたいと考えています。

「企業の課題×候補者の経験×なぜあなたが必要か」という構造で書くと指名理由の納得感が生まれる。スカウトメールの構造的な書き方についてはエンジニア向けスカウトメールの書き方・テンプレート集で詳しく解説している。

②カルチャー・働き方の具体的な説明

エンジニアが転職時に最も気にする要素の一つが「開発環境・働き方」だ。フルリモート・フルフレックス・テック自由度・コードレビュー文化・ドキュメント整備度合いなど、採用ページに書いている内容ではなく「日常の開発体験」を具体的に伝える。

書くべき内容の例:

  • 技術的負債の解消に経営が理解があるか

  • 新技術の採用フロー(提案→試験導入→本番採用のサイクル)

  • オンコール・障害対応の実態

  • コードレビューで使っているツールとプロセス

書かなくていい内容:

  • 「和気あいあいとした職場です」

  • 「実力主義の評価制度があります」

  • 「上流から下流まで幅広く経験できます」

③キャリア展望の提示

指名する候補者のキャリアゴールを読んで、自社での働き方がそれとどう連動するかを示す。候補者のレジュメにキャリア志向が記載されている場合は必ず参照する。

「現在3〜4人規模のチームをリードした経験をお持ちですが、弊社は来期10人規模に拡大予定で、チームビルディング側のロールも担っていただける環境があります」のように、候補者の次のステップが自社にあることを示すのが効果的だ。

6. ドラフト当日の運用フロー

転職ドラフトは月1回・指名可能期間2週間という短期集中型のイベントだ。「今月のドラフトが来た、さあ指名しよう」という場当たり運用だと、開催直前で指名候補を慌てて絞り込むことになり、指名文の質が下がる。

1ヶ月前から始める準備

4週前:採用要件の再確認。ドラフト開催に向けて「今回で採りたいポジションとペルソナ」を現場エンジニア・経営層と再合意する。報酬テーブルの上限も確認しておく。

2〜3週前:候補者のリストアップ。プラットフォームにログインして候補者を精査し、指名優先順位の暫定リストを作成。現場エンジニアにレジュメを確認してもらい、技術面での評価をもらう。

1週前:指名文の作成と年収提示額の最終決定。経営層(CEO/CTO)の承認が必要な企業は、この段階でレビューを依頼する。

指名開始〜終了2〜3日前:早めに指名を送る。終了間際は複数社から同一候補者に指名が殺到するため、承諾確率が下がる。早期指名は候補者に「最優先で考えてくれている」という印象を与える効果もある。

社内体制の役割分担

一人の採用担当者が全て回すのは現実的ではない。社内体制として以下の役割分担を推奨する。

役割

担当

候補者絞り込み・レジュメ精査

採用担当者

技術的な評価・深掘り

現場エンジニア(CTOまたはリードエンジニア)

指名年収の最終決定

CEO/CTO

指名文のレビュー

採用担当者+現場エンジニア

面談後の進行管理

採用担当者

エンジニアが指名文のレビューに関わることで「現場が本気で欲しいと思っている」という熱量が文章に反映される。採用担当者だけが書いた指名文より、エンジニア視点の気づきが入った文の方が承諾率は高い。

7. スタートアップが大手に勝つための戦略

同じ候補者に大手企業と中小・スタートアップが同時に指名を送ると、年収水準だけなら大手が有利に見える。しかし転職ドラフトではスタートアップが勝てる要素が複数ある。

意思決定の速さで差をつける

大手企業は年収テーブルに縛られ、指名額の決定に社内稟議が必要なケースが多い。スタートアップは「CTO or CEOが即決できる」という構造的な優位がある。指名開始後24〜48時間以内に送れるかどうかは、承諾率に直結する。

ミッション共感・裁量の大きさで勝負する

転職ドラフトに登録するエンジニアの一定数は「大企業での分業・社内調整に疲れて、もっとオーナーシップを持って働きたい」という動機を持つ。特に独自審査を通過した優秀層ほど、年収より仕事の中身・裁量・成長環境を重視する傾向がある。

スタートアップが指名文で伝えるべきは「今はこういう課題があって、あなたに解決してほしい」という切実感と「あなたが判断できる範囲はここまで広い」というオーナーシップの大きさだ。

少人数チームでも採用できた理由

スタートアップ・ベンチャーが転職ドラフトで採用に成功したケースの共通点として、支援実務で観察している限り「具体的な技術課題への指名理由」と「ミッションへの共感を丁寧に伝えた指名文」が挙げられる。社員数10名前後の企業が大手と競合し、面談承諾を勝ち取っている事例は少なくない。

転職ドラフトが向いているスタートアップの特徴

  • 技術課題が明確:何を作っていて何で詰まっているかを率直に話せる

  • 意思決定が速い:年収提示をCEO/CTOが即断できる体制がある

  • 少数精鋭を目指している:1〜3人の採用で大きなインパクトを出せるフェーズ

  • 現場エンジニアが採用に巻き込める:CTOが候補者選定に関与できる時間的余裕がある

8. 面談から採用まで|クロージングの実践

転職ドラフトで面談承諾を得た後のプロセスは、他媒体と共通する部分が多い。ただし「年収提示済み」という前提が入ることで、クロージング設計が若干異なる。

面談から内定までの想定フロー

転職ドラフト経由の面談は、候補者が「提示年収・ポジション・企業の雰囲気」を確認したい状態で来る。最初の面談で自社の技術課題と候補者の経験の重なりを確認し、選考フローを説明する。

一般的なフロー:

  1. カジュアル面談(1時間):技術課題・ポジションの詳細説明

  2. 技術面接(1〜2回):コーディングテストまたはシステム設計

  3. 最終面接(CEO/CTOとの面談)

  4. 内定・オファー面談

転職ドラフトで指名した年収と内定オファーの差が大きい場合、候補者は「90%ルール」の慣行から外れていると感じる可能性がある。オファー面談では指名年収との乖離理由を丁寧に説明する必要がある。乖離を出すなら事前に「選考結果によって変わる可能性があります」と明示しておくのがリスクヘッジになる。

クロージングで有効な要素

  • 現場エンジニアとの非公式面談:採用担当者ではなく将来一緒に働く同僚との対話が最も効果的なクロージング

  • 技術的チャレンジの具体化:入社後に取り組む課題の解像度を上げる(「〇〇の設計が詰まっていて、あなたに初週から関わってほしい」等)

  • 意思決定期限の設定:他社競合している可能性が高いため、オファー提示後の返答期限を明確にする(2〜3週間が一般的)

9. 転職ドラフトを軸にした媒体ミックス設計

転職ドラフト単体では採れる人数に限界がある。月1回のイベント制という性質上、複数媒体と組み合わせた採用設計が必要になる。

転職ドラフトが得意な層・不得意な層

得意な層:

  • Web系・SaaS系の実務3年以上

  • バックエンド(Go/Python/Ruby/Scala等)

  • フロントエンド(TypeScript/React/Next.js等)

  • フルスタック〜テックリード層

  • 転職に積極的な30〜40代前半

不得意な層(他媒体との組み合わせ推奨):

  • 40代以降のシニアエンジニア(BizReachが有効)

  • 組み込み・IoT・レガシー技術専門(専門媒体)

  • 新卒・第二新卒(未経験可の媒体)

  • フリーランスから正社員転換(YOUTRUST等)

推奨する媒体ミックス

ポジション

一次媒体

補完媒体

Web系中堅(3〜8年)

転職ドラフト + Findy

Green, LAPRAS

ハイレイヤー(8年以上)

転職ドラフト + BizReach

人材紹介

インフラ・SRE

転職ドラフト

Forkwell, 人材紹介

EM・テックリード

転職ドラフト + BizReach

Findy, 人材紹介

各媒体の役割分担の考え方

転職ドラフトは「質の高い少数精鋭採用」に向いている。月に採れる人数は1〜3名程度を想定し、量を求める場合はGreenやFindyで母集団を作りつつ、転職ドラフトでハイスキル層を狙う設計が現実的だ。

スカウト運用を代行している立場から言うと、転職ドラフトは「1回のドラフト回で何人採れるか」より「年間を通じて採用の成功確率を上げるためのポートフォリオの一つ」として位置づけるのが正しい。スカウト媒体を選ぶ際の比較観点についてはエンジニアに使いやすいスカウトサービスの選び方も参考にしてほしい。

FAQ(よくある質問)

Q. 転職ドラフトに登録するために必要な条件は何ですか?

企業側はまずリブセンスへの問い合わせ・営業担当との面談・申し込み手続きが必要です。サービス利用には年間利用料50万円の契約が前提となります。エンジニア側は運営の独自審査(合格率約40%)を通過する必要があります。

Q. 指名できる人数に上限はありますか?

開催回ごとに指名枠が設定されています。詳細な上限は運営担当に確認してください。なお指名の質を上げるためにも、絞り込んで丁寧に指名する方が承諾率は高くなります。

Q. 指名した候補者から返答がこない場合はどうすればよいですか?

指名承諾の期限内に返答がなかった場合はその回での接触はできません。次回ドラフトで同じ候補者が参加していれば再指名は可能です。「なぜ承諾されなかったか」を分析して指名文・年収提示・企業ページを改善することが次回の成功につながります。

Q. 競合他社も同じ候補者に指名できますか?

はい、同じ候補者に複数社が指名を送ることは当然起こります。候補者は複数の指名を見比べた上で承諾先を決めます。指名が競合した場合に勝てる要因は「年収提示額」「指名文の具体性・熱量」「企業の技術環境や課題の魅力」です。

Q. 人材紹介との重複採用の場合はどうなりますか?

同じ候補者に対して人材紹介会社からの紹介が先に入っていた場合、転職ドラフト経由の指名条件が優先されない可能性があります。詳細は運営に確認してください。

Q. 転職ドラフトに登録しているエンジニアの技術レベルはどれくらいですか?

独自審査を通過したエンジニアのみが参加できるため、全体として実務3年以上のミドル〜シニア層が中心です。ただし、技術スタックの幅は媒体ごとに偏りがあります。Go/TypeScript/Python等のモダン技術系は豊富ですが、組み込みやC/C++等のニッチな専門職は少ない傾向があります。

Q. 転職ドラフトで採用した場合、既存社員との年収逆転は避けられますか?

年収提示型の採用である以上、既存社員との逆転が起きる可能性はあります。この問題は転職ドラフトに限らず、採用市場が高騰する中で多くの企業が直面している課題です。採用を機に既存社員の報酬テーブル見直しを同時進行させることで、中長期的な採用競争力と定着率を両立させるアプローチが有効です。

Q. スタートアップでも転職ドラフトで採用できますか?

十分に採用実績を持っているスタートアップはあります。意思決定の速さ・ミッションへの共感・技術課題の具体性で大手と差別化できるため、むしろスタートアップに向いている側面もあります。年収テーブルの柔軟さと「一緒に作り上げる環境」を丁寧に伝えることが鍵です。

まとめ|転職ドラフトを使いこなすための3つの原則

転職ドラフトはエンジニア採用の中でも独自の仕組みを持つ媒体であり、正しく運用すれば質の高い少数精鋭採用に有効だ。使いこなすための3原則を最後にまとめる。

原則①:年収提示は誠実に、背伸びしない 指名時の年収は内定時に必ず担保できる水準で設定する。「低めに出して後で交渉」は転職ドラフトの文化と合わず、信頼を損なう。

原則②:指名文は候補者のレジュメを読んで個別に書く 「あなたのスキルに興味があります」は通じない。「このプロジェクト経験があるから、この課題を一緒に解決したい」という構造で書く。

原則③:社内体制を先に整える 短期集中型のイベントのため、年収決定・候補者評価・指名文レビューを迅速に回せる社内体制が前提。準備不足での参加は指名の質が下がり費用対効果が悪化する。

techcellarはエンジニア採用のスカウト運用代行を軸に、転職ドラフトを含む複数媒体の最適活用を支援しています。「どの媒体をどう組み合わせるか」「指名文の質を上げたい」といった相談は、サービスページからお気軽にどうぞ。

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岩佐 直樹techcellar 運営者

現役エンジニアでありながら、スタートアップのエンジニア採用支援を行う。採用コンサル営業として採用を売る側の経験と、エンジニアとして採用される側の経験を併せ持つ。13以上のダイレクトスカウトサービスの運用経験をもとに、AI×採用の実践ノウハウを発信。

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